『太陽は気を失う』  文春文庫
乙川優三郎 著

この作家の『二十五年後の読書』のレビューを読んだので図書館に行くが、目当ての本はなくタイトルでこれをチョイス^^

表題の『太陽は気を失う』は20頁もない短編。
この作家の作品は初めて。

「あの日、私はあと十五分も土手でぼんやりしていたら、津波に呑まれていたかもしれない。奇跡のような十五分に恵まれた自分と、そうでない人とを比べて思う―。福島県の実家で震災に遭遇した女性の実人生に基づく表題作をはじめ、ままならない人生を直視する市井の人々を描いた大人のための名品14篇。芸術選奨文部科学大臣賞受賞作。」



読み易くて、まるで女性作家が描いているような文章だった。
ひどく静かな作品だけれど
震災の日に太陽は気を失った、という表現がさらに静謐さを呼ぶような気がする。

他に13編が収まっている。
未読だけれど、どれも太陽が消えてしまったようなタイトルがついている^^


それにしても、時間のない時に限って
あれもこれも読みたくなる。




コメント

アミ
2018年12月13日8:34

時代小説も力作があります。
「霧の橋」は良かったです。
好きな作家のひとりです。

hana
2018年12月13日16:20

アミさん^^

乙川さんは時代小説をたくさん書かれていることもこの度知りました。
「霧の橋」メモりました。図書館で探して見ます^^
それにしても文庫本の細かい文字を読むのは苦労します(泣)

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