『 二流小説家 』 ハヤカワ・ミステリ文庫

読み終えるまで随分かかった
『二流小説家』。
BOOK-OFFで ¥260.-で購入。

前半は冗長な流れだったけれど、私にしては珍しく根気よく進めた。

小説家である主人公が猟奇事件に巻き込まれるストーリーなので、所謂素人探偵の犯人捜しだからそうすんなりと進むわけないのだが、本筋の合間にこの小説家の本来のお仕事である二流小説が織り込まれている。

これがくせもの（笑）
本筋の事件と何か繋がりがあるのか？
事件解決へのヒントが含まれているのか？
と、ページを行きつ戻りつ思い巡らすのだけれどね。
（ 思いっ切り二流小説だし…笑）

新たな惨殺が起きてからは面白い展開だと思うけれど
真犯人が逮捕されてからの
殺人鬼ダリアンの独白に、その論理に私の理解力は及ばず……。

〔なのに、自分が正気であるかどうかについては、一瞬たりとも疑おうとしなかった。 ダリアンはわかっていない。 狂気もまた、論理性や、一貫性や、計画性や、明晰な頭脳を備えることがある。 狂気が完璧な道理をなすこともある。....〕
のを読んでやっと理解出来た。


プロローグもエピローグも長くて、度々メインストリームを見失いそうになりながら
やっと読了。

後半途中からいなくなったクレアから最後にメールが届いて嬉しくなった。
〔....残念だけれど、わたしはもうあなたの世話を焼くことができない。 でも、あなたはわたしなんて必要ないわね。 本当のあなたは強いひとだから。 なのに、わたしが必要なふりをずっとしていてくれてありがとう。 最大級の愛を込めて。
クレア 〕

実は、クレアちゃんLove^^