『百日紅』(ちくま文庫)
2016年8月13日 本
この季節になると、
大げさではなくて一家に一本!と思うくらいに、
この辺りの家々では百日紅が咲き乱れている。
一番多いのは濃い紅色の花、そして薄紅色、
白い花をつけた木は少ないけれど、
どの木もたくさんの花を重そうに咲かせている。
子どもの頃、猿も滑るくらいにスベスベした木肌だから
サルスベリと言うと聴いて名前をすぐに覚えた。
でも、百日は咲いているということから百日紅(ヒャクニチコウ)と呼ばれると知ったのはもうオトナになってからだった。
杉浦日向子著『百日紅(さるすべり)(上)』を読んだ。
江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎とその娘葛飾応為の親子を主人公にした
漫画と言うのは惜しいくらいの、江戸人情・妖と怪そして艶をも描く、
そりゃあオトナの漫画本。
妖や怪にはそして艶にもね^^さほど興味はないのだけれど、
北斎娘の型破りな生活の中に見るその時代の生活風景がたまらなく楽しい本。
食事(結構外食していたのですね)や冬には掘り炬燵も出て来るし、歯磨きしてるし、この時代の江戸では人生で火事に一度も遭わないのは珍しいくらい火事が多かったとも(江戸の花ですものね)。
ひとたび火の手が上がれば
真夜中といえど火事場見物のために飛び出して行くそんな人々も描かれています。
ひとつ難といえば、私は江戸の「粋」を理解できてないこと。
ここが「粋」なんだろうとは分かるけれど、
う〜んイマイチ?というか、で?というか……、
どうもこういうのって頭で理解するもんじゃないような……ですよね?^^
巻末にこの本のタイトルがどうして『百日紅』というのか?
「散れば咲き 散れば咲きして 百日紅
という、江戸時代の女流歌人、加賀千代女の句。
百日紅は花がたわわに咲き、……。
わさわさと散り、もりもりと咲く、というお祭りが、秋まで百日間続きます。
百日紅のしたたかさに、江戸の浮世絵師がだぶり、表題はこんなふうに決まりました。
ふとした出来心で、北斎にちょっかいを出してしまいましたが、手の上でころがすには、このジイさん、大きすぎ、象を一本背負いするような愚挙だったと、苦笑しています。」
と巻末にある。
なるほど!!
スケッチを集めた画集のような本だけれど
漫画だからこそ良さを発揮していると思う。
イマドキの漫画苦手な私でも読みやすかった。
下巻も読みたい。
大げさではなくて一家に一本!と思うくらいに、
この辺りの家々では百日紅が咲き乱れている。
一番多いのは濃い紅色の花、そして薄紅色、
白い花をつけた木は少ないけれど、
どの木もたくさんの花を重そうに咲かせている。
子どもの頃、猿も滑るくらいにスベスベした木肌だから
サルスベリと言うと聴いて名前をすぐに覚えた。
でも、百日は咲いているということから百日紅(ヒャクニチコウ)と呼ばれると知ったのはもうオトナになってからだった。
杉浦日向子著『百日紅(さるすべり)(上)』を読んだ。
江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎とその娘葛飾応為の親子を主人公にした
漫画と言うのは惜しいくらいの、江戸人情・妖と怪そして艶をも描く、
そりゃあオトナの漫画本。
妖や怪にはそして艶にもね^^さほど興味はないのだけれど、
北斎娘の型破りな生活の中に見るその時代の生活風景がたまらなく楽しい本。
食事(結構外食していたのですね)や冬には掘り炬燵も出て来るし、歯磨きしてるし、この時代の江戸では人生で火事に一度も遭わないのは珍しいくらい火事が多かったとも(江戸の花ですものね)。
ひとたび火の手が上がれば
真夜中といえど火事場見物のために飛び出して行くそんな人々も描かれています。
ひとつ難といえば、私は江戸の「粋」を理解できてないこと。
ここが「粋」なんだろうとは分かるけれど、
う〜んイマイチ?というか、で?というか……、
どうもこういうのって頭で理解するもんじゃないような……ですよね?^^
巻末にこの本のタイトルがどうして『百日紅』というのか?
「散れば咲き 散れば咲きして 百日紅
という、江戸時代の女流歌人、加賀千代女の句。
百日紅は花がたわわに咲き、……。
わさわさと散り、もりもりと咲く、というお祭りが、秋まで百日間続きます。
百日紅のしたたかさに、江戸の浮世絵師がだぶり、表題はこんなふうに決まりました。
ふとした出来心で、北斎にちょっかいを出してしまいましたが、手の上でころがすには、このジイさん、大きすぎ、象を一本背負いするような愚挙だったと、苦笑しています。」
と巻末にある。
なるほど!!
スケッチを集めた画集のような本だけれど
漫画だからこそ良さを発揮していると思う。
イマドキの漫画苦手な私でも読みやすかった。
下巻も読みたい。
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