「何に二人でまたイチャイチャしてるのよ!」
「外出中なのにイチャイチャし過ぎよ!!」
と今日も娘に言われる。
この2 年足らずの間に、長男と娘に子どもが誕生して
私はIとKの二人の孫の祖母となった。
「孫って本当に可愛いわよ〜」やら
「孫って理屈抜きに愛おしいものよ」と
先輩おばあちゃんから言われてはいたけれど
果たしてそれは本当でした^^
彼らが生まれてきてくれたことが有り難くて仕方がない、
というのが正直な気持ちです。
ヘルマン・ヘッセの短編集『メルヒェン』の中の「アウグスツ」を読んだ。
結婚後まもなく夫を亡くした若い女性エリザベートは、貧しくひとりぼっちで子どもの生まれるのを待っていた。
そんな彼女にとって、独居老人のビンスワンゲルさんは特に親しく言葉を交わしたことがないけれど、(細かい説明は端折っていますが)たった一人の頼れる隣人であった。
無事に出産して、いよいよ息子に洗礼を施さなければならない時になると、エリザベートは隣家に行きビンスワンゲルさんに名付け親になって欲しいと頼んだ。
アウグスツという男児の名付け親となったビンスワンゲルさんは、自分には1ターレル銀貨一枚しかお祝いはできないけれど、母親が坊やのためにと思う一つの願いを考えれば、それが本当になるように自分が骨を折ってあげよう、と言う。
彼女は我が子のために美しい願いをあれこれ考えた。子どもを金持ちにしようか、美しくしようか、強くしようか、それとも賢く利口にしようか……、
しかし、どの場合も気がかりなふしがあって考え悩んだ。
最後に彼女は言った「わたしはおまえのためにお願いするよ、
みんながおまえを愛さずにはいられないようにと」
成長するにつれてアウグスツは明るく元気で、かわいいブロンドの少年で
どこに行っても好かれた。
誰でもが、めったにないほど可愛くて、利口な子だと思い、
誰もが彼に手をさしのべ、好意を示すのだった。
成長して若者となったアウグスツは都会の大学へと進み、
愛する母は亡くなるが地位を得て、贅沢な生活に溺れ、
愛人には退屈したけれど、至る所に彼の後を追い、
彼に身をささげ、彼に仕える者がいた。
というお話(メルヒェン:ドイツ語でメルヘンのことでしょうね)なのですが、
ある日彼はある公爵夫人に恋をしてそっぽを向かれてから、
至る所で彼を迎える愛も喜びも彼の魂の中に反響を起こさなくなり
ついには自らの命を絶とうとするまでに病んでしまった。
その自殺を阻んだ名付け親のビンスワンゲル老人は言う
「君のお母さんは洗礼の時に君のために一つの願いをかけた。
それは愚かしいものであったが、わしはお母さんのためにそれをかなえてやった。……」、
「考えてみたまえ。君の堕落した生活を再びより美しく、よりよくし、君を再び楽しくするような不思議な力があると思ったら、それを願いたまえ!」、
そして、彼の願ったことは「ぼくが人々を愛することのできるようにして下さい」。
という結末でした。
最近、俄に
ヘッセの作品読書中です。
この作品を読んでまで
孫に想いを馳せるのでした(笑 笑)
hanaの独り言。
「外出中なのにイチャイチャし過ぎよ!!」
と今日も娘に言われる。
この2 年足らずの間に、長男と娘に子どもが誕生して
私はIとKの二人の孫の祖母となった。
「孫って本当に可愛いわよ〜」やら
「孫って理屈抜きに愛おしいものよ」と
先輩おばあちゃんから言われてはいたけれど
果たしてそれは本当でした^^
彼らが生まれてきてくれたことが有り難くて仕方がない、
というのが正直な気持ちです。
ヘルマン・ヘッセの短編集『メルヒェン』の中の「アウグスツ」を読んだ。
結婚後まもなく夫を亡くした若い女性エリザベートは、貧しくひとりぼっちで子どもの生まれるのを待っていた。
そんな彼女にとって、独居老人のビンスワンゲルさんは特に親しく言葉を交わしたことがないけれど、(細かい説明は端折っていますが)たった一人の頼れる隣人であった。
無事に出産して、いよいよ息子に洗礼を施さなければならない時になると、エリザベートは隣家に行きビンスワンゲルさんに名付け親になって欲しいと頼んだ。
アウグスツという男児の名付け親となったビンスワンゲルさんは、自分には1ターレル銀貨一枚しかお祝いはできないけれど、母親が坊やのためにと思う一つの願いを考えれば、それが本当になるように自分が骨を折ってあげよう、と言う。
彼女は我が子のために美しい願いをあれこれ考えた。子どもを金持ちにしようか、美しくしようか、強くしようか、それとも賢く利口にしようか……、
しかし、どの場合も気がかりなふしがあって考え悩んだ。
最後に彼女は言った「わたしはおまえのためにお願いするよ、
みんながおまえを愛さずにはいられないようにと」
成長するにつれてアウグスツは明るく元気で、かわいいブロンドの少年で
どこに行っても好かれた。
誰でもが、めったにないほど可愛くて、利口な子だと思い、
誰もが彼に手をさしのべ、好意を示すのだった。
成長して若者となったアウグスツは都会の大学へと進み、
愛する母は亡くなるが地位を得て、贅沢な生活に溺れ、
愛人には退屈したけれど、至る所に彼の後を追い、
彼に身をささげ、彼に仕える者がいた。
というお話(メルヒェン:ドイツ語でメルヘンのことでしょうね)なのですが、
ある日彼はある公爵夫人に恋をしてそっぽを向かれてから、
至る所で彼を迎える愛も喜びも彼の魂の中に反響を起こさなくなり
ついには自らの命を絶とうとするまでに病んでしまった。
その自殺を阻んだ名付け親のビンスワンゲル老人は言う
「君のお母さんは洗礼の時に君のために一つの願いをかけた。
それは愚かしいものであったが、わしはお母さんのためにそれをかなえてやった。……」、
「考えてみたまえ。君の堕落した生活を再びより美しく、よりよくし、君を再び楽しくするような不思議な力があると思ったら、それを願いたまえ!」、
そして、彼の願ったことは「ぼくが人々を愛することのできるようにして下さい」。
という結末でした。
最近、俄に
ヘッセの作品読書中です。
この作品を読んでまで
孫に想いを馳せるのでした(笑 笑)
hanaの独り言。
コメント
もう、半世紀も前のお話。(笑)
彼の文章は、心が洗われますね!
詩集も、是非、お薦めです!
ヘッセの作品は大昔に『車輪の下』を読んだくらいなんです。
きっかけはないのですがここのところ立て続けに『メルヒェン』、『ジッダールタ』を読み終えて今『荒野のおおかみ』を読んでいます。読み易いのは訳者の力も大きかったように思います。
お薦めの詩集も読んでみたいです。