『チョコレートドーナツ』
邦題:チョコレートドーナツ
原題:ANY DAY NOW

邦題をこうしたかったのは分からないでもないけれど
やはり原題のANY DAY NOW(いますぐに?)の方がぴったりくると私は思います。

リンク先の方がこの映画を観たとおっしゃっていました。
すぐに観たかったけれどお盆だったし
時間調整が難しくて……
しかし、そんなことで諦めるわけないですよね^ ^
無理矢理時間をやりくりして観てきました。
そして、これは絶対にお薦めです。

あ〜、どうしましょう……
今夜もルディとポールとマルコが心から離れなくて
思い出すだけでうるうるしてしまいます。
実は、鑑賞半ばから涙が流れっぱなし……。

1979年のアメリカが舞台。
ゲイでダンサーのルディと
彼に一目惚れした弁護士のポール
そしてダウン症の少年マルコが
ささやかな幸せを夢みて自分たちの生活を守ろうとするも
それは叶えられなかった。

と言えば
よくある(流行りのような)社会的弱者を扱ったヒューマンドラマ?
なんて甘いものではなくて、これは当時ルディの近所に住んでいた
脚本家のジョージ•アーサー•ブルームがルディとその少年をモデルにして
フィクションとして仕上げたというもので
今になってやっと映画化されたものです。
当時は映画化が難しかったのでしょう。

特に後半の裁判の場面では
彼らは法律的に裁かれただけではなくて
社会的弱者は家族さえも持つことを認められないという
厳しい現実に身がすくみます。
彼らは偏見に裁かれたのですね。

お話してもらう時はいつもハッピーエンドを願うマルコだったけれど
映画はそれとは逆に哀しい結末を迎えます。

ルディ役のアラン•カミングは素晴らしい。
彼の眼差しは演技とは思えないほど優しさに満ちています。
彼以外のキャスティングは考えられない。
実際に彼はカミングアウトしていますし。
ポール役のギャレット•ディラハントは初めてでしたが
マルコの最期を淡々と語る彼の手紙からは静かな情熱が感じられて
演じ切ってるな〜、と。
マルコを演じたアイザック•レイヴァの表情は時に切なくそして美しいのでした。

時代が違えば、同性婚も家族を持つことも
ゲイという理由で裁かれることもなかったでしょう。
普遍なことなどあるはずがない。

三人が寄り添う姿に心を打たれない人はいないだろうと思います。
ただ、家族になりたかっただけなのに。
あ〜、マルコとポールとルディの三人が私から離れない。


話題になっていた(いる?)代理出産と重ねて観てしまいました。
私には(たまたま)子どもがいるので
子どものない夫婦や子どもを産むことができない同性婚の夫婦の
どうしても子どもを欲しいという気持ちに意見することはできません。
もちろん、子どもを持つことを当たり前だとも思わないし、それを良しとすることもありません。


ただ、

誤解を招きそうだ、と先に言い訳しますが
子どもを持ちたいというのは親のエゴだと思うし、
それならむしろ養子を取るという方が私には分かりやすいです。


今夜は
色んな意味で
家族を考えていました。




http://youtu.be/7ghwGOuuNy0










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