『はだしのゲン』 (追記しました)
10月10日は体育の日、
と思っていたら
今世紀になって体育の日は10月の第2月曜日
と改定さていたのですね、
だから今年は14日なんだと納得しました。
今日まで知りませんでした。

10月10日だというのに
この暑さはどういうことでしょう?
本日も正午前に30℃を越えて真夏日になったようです。

その頃、私はNちゃんと京都で待ち合わせて
本日の目的地に向かっていました。
京都も蒸し暑く10分ほど歩いたら汗!!
こんな様子じゃ紅葉を楽しめるのは年が明けてからやね?
なんて言いながら
烏丸通を上ルとすぐに到着です。

本日の目的地は
閉校された小学校の跡地に建てられ2006年に開館された
京都国際マンガミュージアムです。
マンガの秋!!

さすが、日本の漫画は世界のマンガですね。
若い外国人の人たちが多くて
しかもすごく熱心に展示を見たり
マンガを描いてたりしています。
建物の一部は元小学校を改修して使われていて
床が木だったり昔の小学校の階段だったり
(そういえば、烏丸通りには改修して商業ビルになっている昔の洋館が多いですよね)
元運動場には人工芝が敷き詰められていて
そこで座ったり、寝転がったりして読んでいる人もいました。

先ずはミュージアムの中を一周してから
いよいよ漫画の壁にある約5万冊の単行本漫画を……
漫画が単行本になって盛んに出回りだしたのは1970年代からのようですね。
通りで探しても
マーガレットに連載されていた
わたなべまさこさんの『みみとナナ』や
私が一番はまっていた華麗なヨーロッパの歴史を描いた
水野英子さんのは『白いトロイカ』は見当たらないはずです。


私が手に取ったのは
『はだしのゲン』
全10巻なのですが、第1~3巻は先に借り出されていたようで
私は第4巻から。
恥ずかしながらこの本のことは知っていましたが
実際に手にするのは始めてです。

この作品は、松江市教育委員会が
[市議会に昨年の8月「子どもたちに間違った歴史認識を植え付ける」と主張する市民から、学校図書館からの撤去を求める陳情が提出されていた。だが市議会は同12月の本会議で、全会一致の不採択を決めていた。
 市教委の古川康徳副教育長は「歴史認識の問題ではなく、あくまで過激な描写が子どもにふさわしくないとの判断だ」と説明。「平和教育の教材としての価値は高いと思うが、要請を見直す考えはない」と話している。]とこの夏に報道されて話題に上りました。
(「平和教育の教材としての価値は高いと思うが、要請を見直す考えはない」ってどういうこと?と単純な疑問)

どこにそんな問題になるような描写があるのかな?
と、目を凝らしながら読みましたが
一体どの部分なのかどこがソレなのか
さっぱり見当がつかず。
(老眼と頭の機能のせいであまり自信はないのだけれど^^)

そんなこと言うなら、
もっと残酷な戦争の描写やもっと過激な性的描写の映画や雑誌や本があるのに
子どもだからというのを理由にしたとしても
テレビでもネットでも
そんなの、いくらでも……
特に原爆の恐ろしさを描いている場面は
目をそらしてはいけないと思いました。
(とは言っても、漫画ですからぜんぜん残忍な描写にはなっていません)

原爆に遭い、家族を亡くし、お金も失くし
戦争が終わっても原爆の後遺症で苦しむ人々、
そんな状況下でも前に向かって生きていく少年ゲンが主人公です。
第4・5・6・7巻まで読んだところで時間切れ。
残りの8・9・10巻も是非読んでみたいところです。

確かに、
天皇の戦争責任を厳しく追及する場面が時々出てきます。
今の子どもがこういう場面を見て読んで
何を感じるのか
それとも何も感じないのか
私には分かりませんが
表紙の見開きに作者の談があります。
[原爆を主題にした漫画を描くのはしんどいが、子どもらは、素直に何が真実かを見極めてくれます。ですから肩を張るのではなく、リラックスしながら、子どもが作品の中にはいっていけるようにと念じつつ描き続けました。その中から、ほんとうのものをつかんで、戦争とは、原爆とはをわかっていただければ本望です。]


今の日本のオトナは、私も含めて現実の戦争を知らない、体験したことのない人が大部分だと思います。
私はどのように子ども達に戦争のことを伝えてることができるのかな?
って、考える時
伝え方を知りません。


両親や祖父母からは戦争の恐ろしさや厳しかった生活のことを
何度も聞いてきたけれど。
私がこの目で見てない戦争のことをどのように伝えればいいのだろう?



じゃあ、テレビを観てごらん、
毎日地球のどこかで戦争やってるよ
煙を上げる街が見える
血を流した子どもを抱いた母親が泣き叫んでる
それだけじゃなくて
まるで実況生放送のように
パーンパーンと銃声の音まで聞こえる
逃げまどう人の動きも見える
こんなに生々しい光景を見ても



陳腐な言葉しか浮かばない。
自身にさえ訴える言葉が見つからないのです。









コメント

ミハーハハ
2013年10月11日7:27

新幹線の中で読もうと買っていた、なかにし礼さんの「赤い月」を読みました。このなかにも日本の軍人の非情な場面が出てきます。戦争は人間を狂わせるのです。ゲンのなかで日本の軍人が首を切ったりそういう場面が問題視されたのだったとおもいますが、事実を隠してはならないと思います。

hana
2013年10月11日20:11

ミハーハハさん、こんばんは^^

ミハーハハさん、こんばんは^^

おっしゃる通りで、残忍で非情なものが戦争なのだからそれを理由に事実を覆い隠すなんてね。戦争の残忍さや恐ろしさを知ることによって二度と繰り返すべきではないと思うのですから。

「歴史認識の問題ではなく、あくまで過激な描写が子どもにふさわしくないとの判断だ」の意味が私には理解できません。どいうこと?

ありす
2013年10月11日23:28

彼の地のめんどくさい部署に「右の方」が鎮座してるという話を聞きました。あんな過激なことはしていないと言いたいらしいとか。

時代錯誤も甚だしいですが、この件をきっかけに現地の心ある方達が声を上げるきっかけになれたのは良い事だとは思います。

水野先生の「白いトロイカ」!懐かしいですね。内容はスッカリ忘れてしまいましたが、題を辛うじて覚えていました。

lister
2013年10月13日14:19

この「事件」は、右翼の市民、元在特会(例のヘイトスピーチ団体です)のメンバーが島根県教育委員会事務局を恐喝して起きたものですね。

教育委員会は、内容には踏み込まず、手続きが誤っていたとして「閉架」の命令を取り消しただけです。あとは学校任せです。

松江の市議会では、この作品の内容も検討し、閉架措置は妥当ではないという結論に至っていました。

同時に「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーが、文科省を相手に、この作品の歴史的妥当性を争っていますね。

この作品が天皇の戦争責任を認めているという点が彼らにとって許せないのでしょう。

私は、この作品を読む前から、昭和天皇は退位すべきだったと考えていましたけどね。これは大学生になってから読んだ作品です、ちなみに。

hana
2013年10月13日19:37

ありすさん^^

そういうこともあったのですね。
だって、いまどき何かすごい違和感ですもの。


「白いトロイカ」を覚えてられるなんて!
ロシア革命下の貴族の物語だった(はず 笑)
Amazonで調べたら単行本で出てました。

hana
2013年10月13日21:27

listerさん、こんばんは^^

右翼市民と在特会は想定できますが、どうして松江なの?と。
でも、この一連の騒動でこの本に関心が集まったことは喜ぶべきかな、と思います。
私もそのひとりです。


今日はこちらもぐっと冷え込みました。
昨日までが嘘みたいです。

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